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「私を愛しているなら」

説教「私を愛しているなら」

岸敬雄伝道師

 箴言8章17~21節  ヨハネによる福音書14章15~29節 

 本日はペンテコステ、聖霊降臨日です。

 イエス様が復活して40日の間地上で弟子たちと共に過ごされた後、天へと戻られた後、イエス様の代わりとして遣わしてくださると約束された弁護者、真理の霊である聖霊なる神が、私たちの元に与えられた事を記念する礼拝です。

 聖霊が与えられることにより、教会が出来ました。週報には、札幌中央教会の設立記念日が書かれていますが、ペンテコステは、キリスト教会すべての教会の設立記念日と言ってよいでしょう。

 本日の聖書箇所である、箴言の8章17節では、「わたしを愛する人をわたしも愛し わたしを捜し求める人はわたしを見いだす。」と言っています。私を愛する者に対して、私も愛しかえしてくださる。そして、私を探し求める人は見いだすことが出来ると言っています。ここで言っている私とはだれのことでしょうか。

 わたしと言われている御方の特徴は、富と名誉があり、すぐれた財産と慈善もお持ちです。そして、その方が与えて下さる実りは どのような金、純金にもまさり 収穫は 精選された銀にまさるものだと言うのです。さらに、「わたしを愛する人は嗣業を得る。わたしは彼らの倉を満たす。」と言われるのです。

 その様な御方とは、まさに私たちの天父なる神様にほかなりません。その神様が、「わたしを愛する人をわたしも愛し、わたしを捜し求める人はわたしを見いだす。」と言われているのです。神様を愛する人を神様は愛して下さり、神様を探し求める人は神様を見出すことが出来ると言うのです。

 神様が私たちを愛してくださっている印として与えて下さったのがイエス様です。ヨハネによる福音書3章16節には「 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」とこの様に言われています。

 独り子を与えられるほどに世を愛して下さっているのです。この愛の象徴である独り子、イエス様が天へと帰られた後に、私たちの導き手、保護者、弁護者となる聖霊が与えられると、イエス様自身が、弟子たちへ語って下さっているのが本日のヨハネによる福音書の場面です。

 ペンテコステは教会の誕生日といわれると言われると初めにも述べさせていただきましたが、聖霊が与えられて、人々が神様に呼び集められて教会が出来たのです。教会は町中の聖書勉強会やお楽しみさサークルなどとの違いは、そこにあります。

 なぜ神様は、私たちを呼び集めて下さったのでしょうか。それはまさに、。神様が世を愛されたからです。もっと言うなら、私たちを愛していてくださったからにほかなりません。それもイエス様を信じ、神様を礼拝する人々を愛して下さったのです。

 こんなにまで神様が私たちを愛していてくださるからこそ、イエス様は、私たちのために自分が天へと帰った後に別の弁護者を遣わして下さると約束して下さったのです。

 本日の聖書箇所で、イエス様は色々な事を約束してくださっています。その約束の前提としてイエス様は、「あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る。」と言われているのです。その上で、イエス様は天父なる神に私たちのためにお願いしてくださると言うのです。

 そのお願いとは、それはまさに聖霊なる神を与えて下さるようにと言う事だったのです。そして、その方は永遠に私たちと共にいて下さると約束してくださっているのです。イエス様は、今天へと帰って行こうとされているのです。福音を述べ伝えられた、公生涯と言われているのはおおよそ3年ほどだと言われます。それ以外に復活されたあと40日間弟子たちと共に過ごされて、改めて天へと戻り、しばしの後に私たちの元に戻られてくるまで、私たちのみもとに弁護者として聖霊を与えて下さると言われるのです。さらに、イエス様は、「わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない。」と言って下さったのです。

 イエス様が、この地上で共に居て下さった時間は決して長かったとは言えないかも知れませんが、私たちの偉大な導き手であるイエス様は、代わりに、私たちの元に聖霊を送られ、聖霊が私たちと共に、永遠にいて下さると言われているのです。そのような聖霊は、私たちの弁護者であり、真理の霊だと呼ばれています。

 世の中は、聖霊のことを知らないけれども、しかし私たちは知っていると言うのです。なぜなら、この聖霊が私たちと共に居る、それも、私たちの内に居てくださると言われるのです。聖霊は、どこにも行かれません。私たちの中にいて下さるのです。私たち一人一人の中にいて下さるのです。

 さらにイエス様は、父と子の交わりの様に子と私たちも交わっていることをお示しくださるのです。イエス様は「わたしを愛する人は、わたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛され、父とわたしとはその人のところに行き、一緒に住む。」と言われるのです。さらに、お遣わし下さる聖霊が、あなたがたに全てのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせて下さる、と言われるのです。

 私たちと何時も共にいて下さる、私たちの中にいてくださる聖霊なる神の導きのもと、私たちは間違いのない道を歩み続けて行きたいものであります。

 

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